飼っているワンちゃんが「おねしょをするようになった」という話をよく耳にします。
普段はトイレで排尿しているのに、急にトイレ以外の場所でおもらしをしてしまったり、寝ている間におねしょしてしまったりするなら何らかの病気の可能性が考えられます。
病気のサインだとしたら心配!
どんなものがあるか知りたい!
そんなあなたのために、犬のおねしょの原因と疑うべき4つの病気についてご紹介します。
今回の記事でわかること
- 犬のおねしょの原因
- おねしょから考えられる4つの病気
- 犬のおねしょ対策グッズ3選
- 犬のおねしょにトイレトレーニングが必要な理由
犬のおねしょの原因
犬がおねしょする原因は、おもに2つあります。
順番に説明していきます。
病気が疑われる場合
いつもは、トイレで排尿できるのに突然おもらしをするようになった場合は、何らかの病気が隠れている可能性があります。
きちんとトイレトレーニングができているワンちゃんでも、場合によっては失敗します。
何度か失敗する程度なら心配ありませんが、頻度が増えてきたら早めに動物病院で診てもらいましょう。
避妊・去勢手術の後遺症の場合
ごくまれではありますが、避妊・去勢手術の後遺症でおねしょや尿もれをします。
トイレトレーニングができていた犬でも、夜中寝ている状態でおもらししてしまうのです。
避妊・去勢手術の後遺症は、手術後すぐではなく数年後に起こる傾向があります。
理由は手術をしたことによりホルモンの分泌が変わり、尿道の周りの筋肉が薄くなってしまうからです。
もしおねしょが増えてきたら、動物病院に相談しましょう。
ホルモン剤の投与で、尿道の周りの筋肉を元に戻す治療をしてくれますよ。
犬のおねしょから考えられる4つの病気
おねしょをする代表的な病気は以下の4つです。
順番に解説していきますね!
糖尿病
糖尿病とは、インスリンの分泌が減り尿糖がでて血糖値が上昇する病気です。
主に約7歳くらいの中年齢になると、発症のリスクが高くなります。
また遺伝的になりやすい犬種は以下の通りです。
糖尿病になりやすい犬種
トイ・プードル、ミニチュア・ダックスフンド、ミニチュアシュナウザー、ミニチュア・ピンシャー、ジャックラッセル・テリアなど
糖尿病になると、食べ物をうまく体内に吸収できずに満腹感が得られなくなります。
そのため、食べ物や水分をどんどん欲するように……。
飲水量が増えるに比例して、おしっこの量も増えていき、おもらしやおねしょをしてしまうことがあるのです。
また食べているにも関わらず、次第に体重は減り痩せていきます。
より病状が悪化すると合併症を引き起こす可能性もありますので、多飲多尿が気になる場合はすぐに動物病院へ行きましょう。
慢性腎不全
多飲多尿の病気といえば、腎不全。
老犬に多い腎不全ですが、大けがをした後も腎臓にダメージを受けることがあります。
慢性腎不全になると、犬はたくさんの水を飲みたがります。
初めのうちは、「喉が渇いているだけかな?」と思うかもしれません。
しかし、しばらくその状態が続くようであれば腎不全の可能性も考えられます。
病気か見極めるためにも、普段のワンちゃんの水分量をしっかりとチェックしましょう。
また、水分を欲するだけではなくワンちゃんが痩せてくるようであれば、早めに動物病院で診てもらうことをおすすめします。
もし、嘔吐や急にぐったりする様子がみられる場合は、一刻を争います。
すぐに動物病院へ連れていきましょう。
椎間板ヘルニア
ヘルニアとは、老化や外傷・激しい運動・遺伝などが原因で椎間板が変性して突出し、脊椎の上にある太い神経(脊髄)を圧迫することで起こる病気です。
頚部・胸部・腰部どこにでも発症の可能性があり、痛みや麻痺といったような神経症状が現れます。
一見するとおねしょとは関係のないように感じますが、ヘルニアによる神経のまひが原因で排尿のコントロールができなくなります。
そのため下半身に力が入らなくなるので、尿もれやおねしょをするようになるのです。
クッシング症候群
聞きなれない病名でもあるクッシング症候群。
犬によくみられるホルモン異常の病気です。
具体的には、腎臓のそばにある副腎から分泌される「コルチゾール」というホルモンが出すぎてしまっているため、体に悪影響を与えてしまう病気です。
クッシング症候群の症状でよくみられるのが、多飲多尿。
このクッシングについては進行性の病気のため、基本的には治りません。
そのため、早期発見早期治療が重要なポイントです。
クッシング症候群は、進行すると糖尿病や皮膚炎・膀胱炎などを併発する恐れもあります。
また、現在では完治することが難しい病気ですので、早期発見早期治療によりワンちゃんに少しでも元気でいてもらえるようにしましょう。
犬のおねしょ対策グッズ3選
おねしょしてしまう時に活用できるおすすめのグッズをご紹介します。
洗えるシーツ
犬がよくおねしょをする場所が広範囲なら、洗えるシーツが便利です。
ワンちゃんの寝場所は犬用ベッド、飼い主さんと同じベッドなど、さまざまだと思います。
また犬用ベッドやソファなどは、洗濯ができないものもあるでしょう。
そこでソファやベッドをカバーするために、洗えるシーツがおすすめです。
シーツは汚れるたびに洗えますし、替えを用意しておけば、常に清潔な状態にできますよね。
最近では、さまざまな色やバリエーションのシーツが売っていますので、お気に入りの一枚を探してみるのもよいですね!
シーツ以上に便利なのが、おねしょシーツです。
防水加工がされていますので、普通のシーツより扱いやすい特徴があります。
ペット用でなくても、人間用のおねしょシーツを使えますよ。
介護用品コーナーに販売されていたりニトリなどに売っていたりしますので、ぜひ試してみてくださいね。
ペットシャンプー
おねしょすると、ワンちゃんの体も汚れてしまいますよね。
毎回のシャンプーは特に老犬だと負担になりますが、皮膚を清潔に保つことは皮膚疾患を防ぐことにもなります。
できるだけ、シャワーなどで汚れたところだけ洗ってあげるようにしましょう。
どうしても毎回洗えないという場合は、温めた濡れタオルで拭いてあげるだけでも違いますよ。
ただ、拭いただけだとおしっこのニオイが気になります。
そこで、便利なのが「水のいらないシャンプー」。
温めた濡れタオルで拭いてあげた後に、水のいらないシャンプーを使用してもOKです。
フォームタイプやスプレータイプなどさまざまな形状のものが出ていますので、使い比べてみるのもよいですね。
おむつ
ワンちゃんのおねしょ対策に、おむつを活用するのもひとつの方法です。
犬用のおむつが各サイズ販売されていますので、小型犬から大型犬まで使えます。
犬は決まった場所で排泄する動物なので、おむつの中で排泄したがらないかもしれません。
もし嫌がるようなら、短時間おむつを履かせて汚れたらすぐに取り替えるなど工夫をして慣らしていくとよいでしょう。
おむつのいいところは、犬の体が汚れないこと、床なども汚れないこと。
うまく活用してくださいね。
犬のおねしょにトイレトレーニングが必要な理由
犬のおねしょから、思わぬ病気を発見できる場合があります。
ただし、きちんとトイレトレーニングできていないと、ワンちゃんの排泄の変化に気づきにくくなります。
トイレトレーニングができていれば、排尿の仕方や状態の把握がしやすいため、すぐに変化に気づけますよね。
「あの時、早期発見・早期治療さえできていれば……」と後悔しても遅いのです。
犬のトイレトレーニングは重要です。
自宅にワンちゃんを迎えたその日から始めるようにしましょう。
排泄は、食事や睡眠と同じように生きていく上で重要になる毎日の習慣。
一度習慣が身についてしまうと、なかなか直らないものです。
「どこでトイレしても構わない」という習慣が身につく前に、しつけていきましょう!。
犬のトイレトレーニングについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
犬がおねしょする原因とは?疑うべき4つの病気と対策グッズをご紹介! まとめ
突然、トイレで排尿ができていた愛犬がおねしょをするようになると心配になりますよね。
今回の記事で分かったこと
- おねしょの原因は、避妊・去勢手術の後遺症か病気の可能性がある。
- おねしょをする代表的な病気は糖尿病・腎不全・椎間板ヘルニア・クッシング症候群の4つ。
- おねしょ対策には洗えるシーツやおむつが効果的。
- シャワーで洗い流せないときは、温かい濡れタオルで拭いてからドライシャンプーでもOK。
おねしょをしてしまうときは、何らかの病気かもしれないので早めに動物病院を受診しましょう。
最近は便利なおねしょグッズも出ていますので、使いやすいものを探してみるのもよいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。