
新しいトイレに変えたら、急に排泄しなくなった…。



決まった場所でずっとしていたのに、突然失敗ばかり…。



このような経験をする飼い主さんは、少なくありません。
犬はとても繊細な生き物です。
特に「排泄」に関しては、「場所」「匂い」「習慣」に強く影響を受けます。
この記事では、ワンちゃんがトイレを変えたらしなくなるのはなぜか?という根本的な原因を深掘りしつつ、具体的な対処法・NG行動・再トレーニングのコツまで、丁寧に解説します。
ワンちゃんとの暮らしをもっと快適にするために、ぜひ参考にしてください。
犬がトイレを変えたらしなくなるのはよくあること?





結論から言えば、よくあることです。
犬は「トイレ=この場所・この匂い・この素材」と認識しています。
そのため、急にトイレの位置や形状、匂いが変わると、そこがトイレであることを理解できなくなることがあります。
特に以下のような場合に起こりやすいです。
- トイレシートを違うメーカーに変えた
- トイレの場所を別の部屋へ移動した
- トイレトレーを買い替えた
- 引っ越しや模様替えをした
こうした環境の変化に戸惑い、ワンちゃんが排泄を我慢したり失敗したりすることは、決して珍しいことではありません。
トイレを変えたらしない原因として考えられること


ワンちゃんが急にトイレを使わなくなってしまったとき、多くの飼い主さんは「どうして?」と戸惑うものです。
実はその原因には犬ならではの繊細な理由があります。
ここでは、ワンちゃんがトイレを変えたことで排泄をしなくなる主な原因を詳しく解説します。
トイレの場所が変わって混乱している
犬は「ここでしていい」と場所で覚える習性があります。
急に違う部屋に移動されると、「本当にここでしていいの?怒られない?」と不安を感じてしまい、排泄を我慢することがあります。
トイレシートやトレーの素材・匂いが変わった
人間にとっては快適でも、ワンちゃんにとっては大きな違和感になる場合もあるんです。
特に、香り付きトイレシートや、吸収力の高い厚手のシートなどに変えた場合に違和感を感じることが多く、「これは何?大丈夫?」と戸惑ってしまうことがあります。
トイレのサイズや形状が合っていない
トイレが小さすぎる、浅すぎる、高すぎるなど、足場が安定しない・足を上げにくいなどの理由で、身体的に使いにくく感じてしまうこともあります。
特に男の子のワンちゃんで足を上げておしっこする場合は、壁付きのトレーや高さのあるタイプでないと、失敗しやすいです。
生活環境の変化によるストレス
引っ越し、模様替え、家族構成の変化(赤ちゃんが増えた・誰かがいなくなったなど)によって、ワンちゃんが精神的なストレスを感じている可能性もあります。
排泄は自律神経が関係する行動のため、環境の変化が原因でトイレの失敗が増えることもあります。
ワンちゃんのストレスサインや対処法についてもっと知りたいという方は、こちらの記事をお読みください。


年齢や体調の変化
以下のような体の変化が、「行きたいのに行けない」「我慢してしまう」という結果に繋がることがあります。
- 高齢になって足腰が弱くなった
- 膀胱炎などの病気が隠れている
- 関節が痛くてトイレに行きにくい
ワンちゃんに普段と違う様子がないか、注意深く観察してみましょう。
トイレの清潔さが保たれていない
犬はとてもきれい好きです。
トイレが汚れていたり、尿のにおいが強く残っていると、「使いたくない」と避ける行動をとる場合があります。
犬がトイレでしない時の対処法





せっかく新しいトイレを用意したのに、まったく使ってくれない…。



そんな時は焦らずに、まずはワンちゃんの気持ちに寄り添ってみましょう。
ちょっとした工夫や環境づくりで、少しずつ新しいトイレにも慣れてくれるようになります。
ワンちゃんが新しいトイレを使ってくれるようになるための対処法を説明するので、ぜひ実践してみてください。
以前のトイレの匂いを新しいトイレに移す
- 使用済みのトイレシート
- 尿のついたティッシュ
このようなものを新しいトイレに置いておくことで、「ここがトイレだよ」というサインになります。
犬は視覚よりも嗅覚を優先して行動するため、匂いがトイレ場所の認識にとって非常に重要です。
トイレの位置を少しずつ移動して慣らす
今使っていた場所からいきなり新しい場所にトイレを置くのではなく、少しずつ毎日10cmずつ動かすなど、段階的に慣れさせると効果的です。
焦らず、ワンちゃんの様子を見ながら進めましょう。
落ち着ける静かな場所にトイレを設置する
トイレはワンちゃんにとって安心できる空間である必要があります。
なるべく静かで人目の少ない場所を選びましょう。
以下のような場所は避けるようにしてください。
- 玄関やリビングのど真ん中など、人の往来が多い場所
- 急に音が鳴り、びっくりしてしまう家電のそば
成功したらすぐに褒めてご褒美を与える
ワンちゃんが新しいトイレでうまくできたら、すぐに褒めておやつを与えるなど、ポジティブな体験と結びつけてください。
この成功体験の積み重ねが、「またここでしたい!」という気持ちを育ててくれます。
トイレ環境(サイズ・シート)を再確認する
人間にとって便利=ワンちゃんにとって快適とは限りません。
あくまでワンちゃんの立場で見直すことが大切です。
以下のポイントをチェックし、当てはまるようであれば改善していきましょう。
- トイレのサイズが小さすぎないか
- シートは滑りやすくないか
- 匂いをワンちゃんが嫌がっていないか
- こまめに交換されて清潔か
失敗しても怒らずに見守る姿勢が大事
失敗しても、絶対に叱らないでください。
ワンちゃんは「排泄したこと」と「怒られた理由」を結びつけられず、「排泄=悪いこと」と誤解してしまうことがあります。
結果として、隠れて排泄するようになる・排泄を我慢するようになるという悪循環が起こります。
獣医師に相談して健康面をチェックする
排泄を長時間我慢すると、膀胱や腎臓に負担をかけてしまいます。
排尿回数の激減や、水を飲む量の変化がある場合は、念のため獣医師に相談するようにしましょう。
犬がトイレで排泄しない時のNG対応


愛犬のトイレの失敗が続くと、ついイライラしてしまうこともありますよね。
でも、そこで間違った対応をしてしまうと、状況がさらに悪化することもあります。
やってはいけないNG対応と、その理由について解説するので、ワンちゃんに実践しないように注意してください。
怒鳴る・叱る・粗相の現場に連れて行って怒る
犬は「粗相したこと」と「飼い主が怒っている理由」を結びつけるのが難しい動物です。
怒ってしまうと「排泄そのものが悪いこと」と思い込む可能性があり、トイレを我慢する癖がついてしまう恐れがあります。
鼻先を排泄物に近づける・無理に押し込む
旧来のしつけ方法ですが、現代では動物虐待とみなされる可能性すらある方法です。
ワンちゃんに恐怖心とトイレへの嫌悪感を与えるだけで、根本的な解決とはならず逆効果となってしまいます。
新しいトイレに対する印象が悪くなり、ますます使わなくなる可能性が高いです。
トイレの時間に無理やりトイレへ連れて行く
何度もトイレに連れて行かれることで、排泄そのものが嫌な行為になってしまう恐れがあります。
ワンちゃんの排泄はあくまでプライベートな時間です。
過干渉は避けましょう。
それでも犬が新しいトイレでしない場合の対処法


対処法を試してもうまくいかない時期も、ワンちゃんとの暮らしではよくあることです。
すぐに結果が出なくても、あきらめる必要はありません。
ここでは、根気強くサポートを続けていくための次の一手をお伝えします。
一時的に元のトイレに戻す
どうしても慣れない場合は、一時的に元のトイレに戻すのも選択肢のひとつです。
一度安心させてから、再び新しいトイレへの移行に挑戦しましょう。
トイレトレーニングを一から再スタートする
新しい場所でトイレを教える場合は、「初めて教えるつもり」で1からスタートすることが大切です。
以下のことを繰り返し実践しましょう。
- 排泄のタイミングで誘導する
- 成功したらすぐ褒める
- 失敗しても怒らない
この基本を根気強く繰り返すことで、再びトイレを定着させることができます。
ワンちゃんの基本的なトイレトレーニングを詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。


専門家に相談する
どうしても改善しないときは、ドッグトレーナーや獣医師の力を借りましょう。
その子の性格や環境に合わせたアドバイスがもらえることで、スムーズに解決するケースも多くあります。
犬がトイレを変えてしなくなってしまった時は、原因と向き合ってアプローチしていきましょう!
今回はワンちゃんがトイレを変えてしなくなった時の原因と対処法について解説しました。
ワンちゃんがトイレを変えたらしなくなった原因には、以下のことが考えられます。
- トイレの場所が変わって混乱している
- トイレシートやトレーの素材・匂いが変わった
- トイレのサイズや形状が合っていない
- 生活環境の変化によるストレス
- 年齢や体調の変化
- トイレの清潔さが保たれていない
当てはまる項目がないかチェックして、もし当てはまるものがあれば改善していきましょう。
ワンちゃんが新しいトイレでしなくなった時の対処法として、以下の方法があります。
- 以前のトイレの匂いを新しいトイレに移す
- トイレの位置を少しずつ移動して慣らす
- 落ち着ける静かな場所にトイレを設置する
- 成功したらすぐに褒めてご褒美を与える
- トイレ環境(サイズ・シート)を再確認する
- 失敗しても怒らずに見守る
- 獣医師に相談して健康面をチェックする
もし上手くいかなくても、以下の方法はNGです。
- 怒鳴る・叱る・粗相の現場に連れて行って怒る
- 鼻先を排泄物に近づける・無理に押し込む
- トイレの時間に無理やりトイレへ連れて行く
前述した対処法を実践してもトイレでしてくれない場合は、焦らず以下の方法を実践してみましょう。
- 一時的に元のトイレに戻す
- トイレトレーニングを1から再スタートする
- 専門家に相談する
大切なのは、ワンちゃんの気持ちを理解しながら、根気よく寄り添うことです。
トイレを変えてしなくなってしまった…そんな時こそ、飼い主さんの愛情と工夫が光ります。
焦らず、ひとつずつ、ワンちゃんと一緒に新しいトイレ生活を整えていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!